
伏見稲荷大社の御分霊を奉遷
高屋敷稲荷神社は、凶作のために年貢を三年間免除された白岩の人々が、庄屋の鈴木権兵衛と相談して、五穀の神として名高い、京都の伏見稲荷大社の御分霊を奉遷したことが起源の神社です。
正徳三年(西暦1713年)が創建となります。
その後も凶作はつづき、享保、明和、天明年間の大飢饉、天保4年の飢饉などの折に、信仰する者が拡大していきます。
伏見稲荷大社も、赤い奉納鳥居で有名な神社ですが、高屋敷稲荷神社でも奉納鳥居が連なっています。
現在は100基ほどの鳥居ですが、戦前は約4,000基もの鳥居が、舞木駅(もうぎえき)まで連なって
いたそうです。



御神石
高屋敷稲荷神社には、御神石が鎮座しています。
この御神石に手をあてて祈願すると良いとされています。


大正15年に社殿が新築され、石垣を積み、石段が奉納されました。
昭和9年に拝殿が改築され、境内の整備等などがすすみました。

主祭神は、五穀豊穣・商売繁盛の神である宇迦之御魂命(うかのみたまのみこと)、道開き、交通安全の神である猿田彦命(さるたひこのみこと)、音楽・芸能・鎮魂の神である天之宇豆売命(あみのうづめのみこと)となります。
境内には「招霊木(おがたまの木)」という木があります。
天照大神が天岩戸に隠れてしまった際に、天之宇豆売命が、オガタマノキの枝を手にして天岩戸の前で舞ったと神話に残されています。
また、神楽で使われる神楽鈴は、オガタマノキの果実が裂開して、種子が見える状態のものを模していると考えられています。


高屋敷稲荷神社は、稲荷神社らしく商売繁盛、開運招福などを祈願する人が多いようです。
そのためか、おみくじの種類が多く揃っています。
また、最近は台湾からのツアー客が立ち寄る神社としても知られています。
駐車場は、社殿近くまで車で入れる上と、大型バスなどが乗り入れることができる下の2ヶ所になっています。
下のほうには、温かい飲み物やアイスクリームなどが揃っています。

御神田
高屋敷稲荷神社の一の鳥居の前にある御神田では、御田植祭がおこなわれます。
巫女舞が奏でられ、古代米といわれる赤米の稲の苗を植えており、収穫された米は、御祈祷を受けられた方に下されています。

JR舞木駅(もうぎえき)から徒歩40分
車で行くのが最適なのですが、磐越東線JR舞木駅から、徒歩40分ほどの場所にあります。
戦前は、この駅まで鳥居が4000基も連なっていたというのですから、駅から歩くのも一興だと思われます。
また、ぬかるみやすい土質なので、雨や雪が多いシーズンは参拝を避けたほうが良さそうです。
