
大原観音の松とは?
猪苗代町には、巨木とされる樹木が多いのですが、そのなかのひとつが、大原観音の松です。
猪苗代町指定天然記念物であり、福島県指定緑の文化財でもあります。
大原観音の松のかたわらにある由緒書を読むと、
「元禄年間(1688~1704)硫黄採掘と温泉の権利をめぐって境界の争いを起こした時、会津藩の硫黄採掘の取締・遠藤茂佐衛門が江戸出府に際し観音に勝訴の祈願を込め、杖にしてきた桜を挿し、根付けば勝訴、枯れれば敗訴と言い残して発ちました。
幸いに桜も根付き勝訴となり、お礼に松と柳を植えました。
その松の木がこの大原観音の松です」
とあります。
江戸時代の裁判記録として、大原観音の松が存在しています。

大原観音の松は、樹高29メートル、胸高幹周4.52メートル、推定樹齢は300年という松の巨木です。


道を挟んで大原観音

大原観音の松の反対側には、猪苗代三十三観音番外2番札所となる大原観音のお堂があります。
のどかな田園風景のなかを歩いていると、時が江戸時代に戻ったかのような錯覚を覚える場所です。

国道115号より旧道大原集落へ
大原観音の松は、国道115号線から旧道にはいり、大原集落にあります。
磐梯バスで中ノ沢温泉方面にいく路線バスに乗り、大原坂上で下車するのがおすすめです。
磐梯バス時刻表
http://www.totobus.co.jp/bandai/timetable.html
ここから中ノ沢温泉までは、歩いて30分程度なので、散歩で汗を流してから、源泉かけ流しの温泉に浸かるのも良いですね。

源泉の湧出量が毎分13,400リットルもあり、単一の湧出口からの湧出量としては日本一。湯治場として栄えた温泉地であり、宝暦年間(1751年)のころから利用されてきたという歴史があります。
【泉質】酸性含硫黄硫酸塩塩化物温泉
【源泉温度】68.3℃
【適応症】胃腸病、リウマチ性疾患、慢性皮膚疾患、運動機能障害、慢性胃腸病、関節痛、水虫、痔、糖尿病、高血圧、切り傷、外傷、手術後の傷など殺菌力を期待するもの
【飲泉可能】