二本松城の本丸へと続く観音丘陵遊歩道
江戸時代に入り、二本松城主の丹羽光重は城下の大規模な改修を行い、奥州街道を付け替え、街道が城下を通らないようにしました。
そして、城の南に東西につながる観音丘陵を城域に取り込み、防御を高めました。
城と丘陵で囲まれた地域を武家地とし、丘陵には切通しが開かれます。
切通しには門が設けられ、城の外部の警戒線として機能させました。
市街地を歩くとよくわかりますが、鎌倉のような構造になっています。
現在は、観音丘陵には遊歩道が整備されており、切通しの上を歩くことができます。
それが、観音丘陵遊歩道です。
観音丘陵遊歩道は、尾根沿いに整備された遊歩道で、1985年に完成しました。
歩行者と自転車が通行できる遊歩道で、地上から10メートル以上も高くなっています。
切り通しのそばに、遊歩道へ登ることができる階段が8ヶ所あります。
福島県自然遊歩道50選に選ばれており、二本松城の本丸から観音丘陵の尾根が続き、遊歩道の全長は約3キロメートルあります。
桜並木が美しく、二本松城の桜と、観音丘陵遊歩道の桜を見ながらの散策がおすすめです。
東京では皇居周辺の千鳥ヶ淵の桜が有名ですが、観音丘陵遊歩道を北の千鳥ヶ淵と呼びたくなります。
本丸まで行きたい人は遊歩道がオススメ
二本松城(霞ヶ城公園)は、箕輪門から本丸跡に行こうとすると、上り坂を歩くことになります。
健康な人にとっても、体力的負担が大きいのです。
二本松城は、平山城という形で、本丸は山の上にあり、トレッキングコースのようです。
しかし、観音丘陵遊歩道は、切り通しから上がってしまえば、ほぼ平坦な道を歩くだけで、本丸跡の裏側に出ます。
三の丸から本丸を目指すよりも、楽に本丸跡に行くことできます。
亀谷坂の幸田露伴の石碑が目印
観音丘陵遊歩道を十分に楽しみたいなら、亀谷坂の切り通しから、遊歩道に登ることをおすすめします。
道路沿いにある幸田露伴の石碑が目印になります。
この石碑を過ぎて、左手に階段がありますので、登ってください。
亀谷坂の切り通しからあがることをおすすめするのは、切り通し上から、二本松市内を何度も見渡すことができるから。
怖いくらいの高さから見渡す市内には、あちこちに桜が見え、市内がピンク色に染まっていることがわかります。
日本100名城のひとつ。別名、霞ヶ城・白旗城と呼ばれており、現在は霞ヶ城公園として整備されています。
二本松では、江戸時代から菊花の育成が盛んで、毎年秋には菊人形の会場となります。 平成19年(2007年)7月26日、二本松城跡として国の史跡に指定されました。
旧二本松藩戒石銘碑は、登城する藩士への戒めとして、旧二本松城の入り口に設置した石碑のことです。
1935年(昭和10年)12月24日、国の史跡に指定されました。
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