明治維新後に士農工商の身分制度が廃止となった後も士族(元武士)に支払われた家禄(給金)をめぐり、給金の代わりに発行された公債をもらえなかった旧会津藩士が集団で明治政府を相手取り、公債交付を勝ち取った裁判の史料が、会津若松市で大量に見つかりました。
発見された史料は、政府に公債の発行(復禄)を求める裁判を起こすため1909(明治42)年、旧藩士で結成した「旧斗南藩士復禄期成会」の中心人物だった旧藩士の子孫が住む市内の民家で発見されました。
所有者が6月下旬、市内の郷土史家に調査を依頼して内容が判明しました。
史料は約100点あり、時期は1909年から1920(大正9)年ごろまでのものとみられます。
会津幕末史研究会は、明治から大正時代にかけて旧会津藩士が集団で政府を相手取り、給金の代わりに発行された公債の給付を勝ち取った裁判の記録など、貴重な史料を10日正午から市文化センターで展示します。
展示は12日までで入場無料。時間は11日以降は午前9時から午後5時(最終日は午後3時)まで。