中ノ沢温泉は、JR猪苗代駅から路線バスに乗って30分ほどの山間の温泉地。

安達太良山中にある源泉の湧出量が、毎分13,400リットルもあり、単一の湧出口からの湧出量としては日本一です。

東は安達太良山、西は磐梯山、北は吾妻山系の山々に取り囲まれた温泉地で、休日でもゆっくりできます。

もともとは、湯治場として栄えた温泉地であり、宝暦年間（1751年）のころから利用されてきたという歴史があります。

現在の温泉地は、明治18年に地元の人が協力して、山深い源泉から引き湯されています。

源泉から約6キロも引湯される間に、ガスが抜かれ、湯もみされてまろやかになり、温泉街まで下るとちょうどよい湯加減になります。

酸性含硫黄硫酸塩塩化物温泉の中ノ沢温泉は、胃腸の名湯としても知られています。

飲泉所はなく、浴場にある源泉口から直接飲んでも良い、という状態です。

源泉温度は68.3℃と高く、酸性度はPH2.1なので、味は変だと思われます。

また、強酸性なので、慢性の皮膚病のほか、殺菌力を期待する外傷などに効果があります。

日帰り湯は、旅館それぞれで受け付けています。

今回お世話になったのは「花見屋」ですが、500円で1時間の利用が可能でした。

大浴場のほかに露天風呂があり、古い旅館ですが、清潔感があります。

中ノ沢温泉の入り口近くに、天ぷらまんじゅうの日乃出屋があります。

天ぷらまんじゅうは、会津地方の名物スイーツですが、日乃出屋では、揚げたてを店内でいただけます。

中ノ沢温泉街の坂を登りきったあたりに、中ノ沢温泉神社があります。

古い温泉地には、必ずといっていいほど温泉神社がありますが、ここの社は真っ赤です。

中ノ沢温泉までは、車で母成峠を超えていくルートのほかに、JR磐越西線 猪苗代駅前から路線バスで30分ほどかかります。

バス料金は820円で、SUICAなど交通系電子マネーは使えません。

路線バスは集落をとおるため、のどかな山村風景と出会えます。